/* 20211016: Need to repair */

4.宇宙エレベーターが人類にもたらすもの

 現在のロケットはその重量のほとんどが燃料です。打上げ前のスペースシャトルが29tの貨物を低軌道に打ち上げるのに用いる燃料は1,900t、その効率 は1.5%ほどです。輸送コストは低軌道に1キロ170万円ほどとなり、日本のH2Aの場合では貨物1キロあたり105万円といわれています。

 では宇宙エレベータのコストはどのようなものになるのでしょうか。誰もまだ合理的な見積もりを出せていないのですが、一説によると最初の宇宙エレベータの 建設に必要なコストは1兆円といわれています。(つくばエクスプレスの建設費とほぼ一緒)現在の宇宙エレベータのモデルではモーターなどを使って上昇する ことになっているので、ロケット燃料等の準備が不要で20tほどの貨物を頻繁に上昇させることが可能です。仮に年間50回ほどの上昇が行えたとすると、1 キロあたり1万円、年間100回だと5,000円とファーストクラスで一人が太平洋を横断するのと同じくらいになってきます。

 また最初の宇宙エ レベータを利用して2基目の宇宙エレベータを作るコストはさらに40%ほど削減できるといわれています。2機目で3機目、3機目で4機目という具合に建設 コストを削減すると、どこかで頭打ちになるとしても1キロあたり約1,000円程度まで下がってきます。こうなってくると、コストの問題でその実現がまだ まだ先のことと思われている様々な計画の現実味が増してきます。

・日本が研究の最先端をゆく太陽発電衛星によるエネルギー問題の解決
・宇宙遊覧や、宇宙ホテルなどへの滞在といった宇宙観光
・無重力/低重力を利用した様々な産業

 これらを手始めに、宇宙への安価なアクセスは、月に、火星に人類が進出することを可能にします。重力が地球の6分の1の月や3分1の火星には、スケールの小さいより低コストな宇宙エレベータが建設できます。

 私達の次の世代/その次の世代には、人類は太陽系全体に広がっていることでしょう。宇宙エレベータがもたらすもの、それは人類の宇宙時代なのです。

初めての方へ──宇宙エレベーター早わかり1.前提知識2.宇宙エレベーター建設のための課題
3.エドワード博士の研究と海外の動向4.宇宙エレベーターが人類にもたらすもの5.宇宙エレベーターの建設プラン
6.宇宙エレベーターをどう捉えるか?補足:宇宙エレベーター主要年譜宇宙エレベーターQ&A集
TOPへ